CoderDojo(コーダー道場)はボランティアによって運営されている子ども向けプログラミング道場です。 日本では東京を皮切りに全国で71箇所で開催されています。実際に参加したいというお子さんだけではなく、自分たちで道場を開きたいという方からの問い合わせが増えてきました。 今回は道場を開くことを考えている方向けにCoderDojo Tokyo(下北沢)で行っている取り組みを簡単にまとめます。

またCoderDojo全体の取り組みについてはすでに資料があるのでそちらをご参照ください。

CoderDojo Tokyo(下北沢)の原則

これまで合計で250回弱のイベントを開催してきた下北沢の道場は、時期によって少しづつスタイルを変えつつもイベントを無理なく継続的に開催する事を念頭に基本的には下記のような原則で運営しています。

  • 参加者自身の自習を強く推奨する寺子屋形式
  • connpassを使ったキャンセル待ち
  • Wi-Fi接続可能なパソコンの持参を必須

参加者自身の自習を強く推奨する寺子屋形式

CoderDojoの基本理念とも通じますが、カリキュラムは特にありません。 参加者が自身で取り組みたい内容を決めて、詰まったりした際にはメンターに質問をすれば最大限助けるという形式です。 下北沢の道場に参加している子ども達が取り組んでいる内容も多岐に渡っており、例を挙げると

  • code.org の各種チュートリアル
  • Scratch
  • JavaScript
  • マインクラフト上でのプログラミング (最近はComputerCraftが多い)
  • Unity
  • Ruby
  • Linux
  • C++

といった所です。特にcode.orgとScratchについては多くの道場で幅広く使われている教材で、定番と言ってもいいでしょう。他は参加者とメンターの興味や環境のマッチング次第でしょう。例えば下北沢の会場では外部モニタを十分に用意できない事もあり、Raspberry Piは定着しませんでしたが、環境が違えば結果も異なっていたでしょう。

あとは場所柄なのか外国人のお子さんの参加なども珍しくはありません。運営としては英語で対応する事は保証していないので、基本的に日本語での進行になりますが、ケースバイケースです。

多くの子供向けプログラミングイベントではいわゆるセッション形式で講師役が内容を説明し、一斉に進めるというスタイルを取っているかと思います。下北沢でも当初はそのような形式をとっていましたが、準備の負担が大きかったので徐々に寺子屋方式に移行しました。 運営側としては会の始めに進行方法の説明をし、最後に参加者各自が取り組んだ内容を全員に発表して解散という流れのモデレーターをしています。

connpassを使ったキャンセル待ち

下北沢の道場は会場の都合上、最大の参加者は6名に限定しています。継続的に参加している方も多いので特に告知はしていませんがほぼ常に満席でキャンセル待ちが発生しています。 こちらも以前は会場の外に机を出して増席するなどの柔軟な対応を行っていましたが、天候に左右されたり問い合わせへの対応コストがかかることから、connpassを使ったキャンセル待ちを基準にした運営にしています。

これには毎週日曜日に定期開催しているため、「今回は無理でも次回でいいか」といった理由もあります。 規模を大きくして持続できないよりも、小規模でも継続的に開催するための運用です。

下北沢ではメンターは最悪、数名参加できればOKくらいの事情もあります。もしより規模を大きくするのであれば、メンターの人数もより多く必要になるでしょう。

Wi-Fi接続可能なパソコンの持参を必須

さまざまな事情によりパソコンの貸出について要望を受けることはありますが、下北沢では機材は全て参加者の持参に限っています。 結局のところ、学習が進む子どもは自分の時間にもパソコンを使っている事が多く、パソコンの持参や管理は参加者の責任とするのが妥当だと判断しています。

なお、見る限りですと親や兄弟のパソコンのお下がりや、子ども用のユーザーアカウントなどを作っているパターンが多いようです。

その他のリソース

上記の内容は道場を開きたいといって訪れた方に説明しているような内容です。それ以外のところとしてはいくつかリソースがありますのでご覧になってみてください。