[ネタバレ有り] Oculus Go用ゲーム Virtual Virtual Realityが面白い
Oculus Goに対応したタイトル “Virtual Virtual Reality” がとても面白く、クリアするまで没頭してしまったので感想をメモにします。 前半はネタバレ無し、後半はネタバレ有りで。
ゲームの概要
AIが完全に社会を変革し、人間がAIの顧客の為に使役される奇妙な時代が舞台のアドベンチャーゲームあるいは、脱出ゲームです。 プレイヤーはAIに労働力を提供するActivitudeの新しい従業員としてトレーニングを受けて職務に就くことになります。
ビジュアルと舞台設定からして非常にPortal似ており、おそらくPortalが好きな人ならグッとくるでしょう。トレーラーからそうですが、のっけから非常に不穏です。
それぞれのAIクライアントに会うにはVR内でVRヘッドセットを装着するという仕組みになっており、ヘッドセットを付けたり外したりすることで次々に様々な空間に移動します。
操作はOculus Go標準コントローラーを使い、ワープ移動や物体の操作などを行います。操作のテイストは非常によく調整されており快適です。 回転椅子もあると便利ですが、マップの構造が工夫されており、後ろをどうしても向く必要があることはほとんどありません。
音声は英語ですが、日本語字幕がついており英語がわからなくてもプレイに支障はありません。
その他の評判についてはツイートが多数あるのでそれを見てみるといいかもしれません。
Virtual Virtual Realityをプレイして驚愕した人々
攻略情報
公式サイト内に英語のウォークスルーが存在しておりこれを見ればどのステージも突破できます。
http://vvr.tenderclaws.com/SuperSecretWalkthrough/
この先にネタバレがあります。
[ネタバレ]ハマリどころ
ここから先は制限エリアだ、ハチ。
ユニオンから吸引器を受け取って以降はActivitudeの裏側を闊歩できるようになります。 ここから先はユニオンに指示され「アーカイブ」を目指しますが、行動を誤るとチャズに捕獲され自室に戻されます。仕事のバリエーションが尽きると延々とバターの相手をする事になりますが、最短で行動すると見逃してしまうやりとりもあるので最初はあまり気にしないほうが楽しめそう。(回転草2、バターループなど) ハズレルートの先にはネットワークの果て、ハードディスクと朽ち果てた人骨など死を予見させる空間が多数あって見ないでクリアするのはもったいないです。
まずはクライアントの部屋を脱出した後の中央付近、電話ブースのようなヘッドセットを目指します。
この先にはエレベーターがあり、ボタンを操作して上下に移動できます。 最上階でカギを入手し、最下層のロッカーを開けてプレス機があるエリアに到着し、ユニオンと交信します。
プレス器からはさまざまなシーンに移動できますが、「最終的に深海に沈んだチャズ」、「レーザーでヘッドセットを焼却するチャズ」の先が目的地の「アーカイブ」です。 レーザーは一見鉄壁に見えますが、少し工夫すれば突破できます。
[ネタバレ]エンディング?
クジラへ奉公し、ヘルナンデスに狼藉を働いたあとは、イライザに会うことができます。 途中、チャズに捕まるとまたバターなどに戻されますが、捕まりそうな時はヘッドセットを外せてやり過ごすとイライザまで直行できます。
彼女の話しを全て聞くことができれば「チャズは何者なのか?」という問いへの答えと「管理者権限」を得ることができます。
管理者権限を得ると本来は外せない管理者でないと外せない第一階層のヘッドセットを外してActivitudeを脱出し、またシーンのロードや(未到達のシーンを含む。)やスタッフクレジットの閲覧も可能になります。
壁に書かれたフローチャートを見ると分かりますが、Activitude内の物語にもまだ続きがあり分岐しています。
[ネタバレ]HR
管理者権限を取得したことで自室の鳥籠が解放され、HRへアクセスできます。そこでは中枢にいるチャズに対面できます。 色々と言葉責めをしてくるのですが、所詮機械なので電源コンセントを抜いて、レバーを倒しチャズを落下させます。
この落下したチャズは頬って置くとなにもしないので、これを持ってエンディングとすることもできなくもないですね。 とはいえ、この後にクライマックスがあるので吸引器を使いましょう。
[ネタバレ]ボス戦
落下したチャズの外装を吸引するとコアの部分が現れます。
そこでチャズの口から語られるのは「英雄の旅」こと、AIのシステムに新しいメンバーを迎える一連の通過儀礼について語られれます。 過去にはカールというプレイヤー以上に時間がかかった人物がいたことにも触れ、「より選択肢が少ない自由」を選ぶ事を提案してきます。
ここでチャズが差し出す脳みそ型のヘッドセットを装着すると「マージ」エンドは分岐します。
脳みそ型のヘッドセットを拒否するか、コアには付きさささっているAIを引き抜いて捨てると敵対行為とみなしてチャズが反撃してきます。 この反撃がえげつない即死攻撃となっており、食らった場合はダークな「マージ」エンドになります。 ヘッドセットをした状態で脳から記憶がアップロードされるシーンを見るのはゲームとはいえかなり「来ます」ね。
オチを見終わったら壁のチャートからHR2をロードしてやり直しましょう。(壁のチャートをタップすると好きなシーンをロードできます)
ちなみにこのヘッドセットによる即死攻撃は「吸引」で防ぐことができるので実はそれほど驚異ではありません。
全部 vacuum すると相手の攻撃手段がなくなるので、出現するたびに1つずつ吸い込むとかなり楽でした!! 😆
— 安川要平/Yohei Yasukawa (@yasulab) June 14, 2018
[ネタバレ]リセット
チャズが繰り出してくるヘッドセット攻撃は移動で逃げるか、リモコンで掴んで彼方へ投げ捨てるなどの方法で抵抗できます。 チャズのコアを引き抜く作業と並行して行うので忙しいですが、危ない時はなるべく遠くまで逃げましょう。
無事全てのコアを引き抜けばActivitudeのデータをリセットして再起動する「リセット」エンドに移行します。
再起動はやたら時間がかかるように見えますが、カウンタを吸引して短縮しましょう。 正面に開いた空間へのワープはなぜかうまくいきづらいですが、少し斜めに移動してからアプローチすると入りやすいような?
その後、全てのデータをリセットされて初めて2人目を迎えたチャズに対面します。スコーンおいしい。(スコーンを掴んで頭に近づけましょう)
[ネタバレ]感想と考察
特にアーカイブに侵入して以降、劇中の人物の言動はVRが好きな我々を間違いなく揶揄していて面白いですね。クジラはテクノロジの進歩を追いかけて古い技術やデモを忘れ去ってしまっていることを思い出しました。(バーニスはどうやらMagicLeapに雇われていったぽいメタネタもw)日本的にいえば、旧型のMikulusがガビガビの状態で放置されているような感じです。泣けます。
その後のイライザが語る内容はVRがあれば人間は距離から開放されて無限に能力を拡大できるといういままさに話題になるような話です。 またチャズの最初のデモは意識をバックアップして「ツイートする」というその壮大さと凄惨さのわりにしょうもない内容!
まだ2回しか周回していないのですが、Activitudeのシステムの中に居たAI達は世界的な企業のCEOなどが不死の生命を求めて意識をバックアップしたものと理解しています。 チャズもコアを引き抜く行為を殺人と呼んでいますし、そのように認識しているようです。 イライザは明確にActivtudeの外の世界の出来事を知っているので元人間のようです。 一方でクジラは人間ではなく、純粋なプログラムのように思います。
マージエンドとボス戦の前の口上によるとチャズはアップロードされた複数の意識を統合した存在のようです。 たとえばマージエンド中では「カール」がライティングを担当しており、ハチは人間を応対するチャズの役割のようです。 さまざまなエゴの強い人物を統合した結果、破綻した人格になってしまったのでしょうか。(引き抜いたコアにはベンチャーキャピタルなんてのもいましたね)
エンディングに到達した後の部屋にメモを残した「食事中の担当者」というのが実は健在なチャズだったりするのか、フォロワーなのかそのあたりはよくわかりません。
そしてこの「ポッサム」の質問が意味があるのか、はまだわかっていません。