今年はこれまで以上にAIによる変化を感じる年になったのではないでしょうか。日常生活や様々な場でもAIに関する話題が増え、その内容のレベルもどんどん上がっている、まさにドッグイヤーと呼べる一年でした。

私は、みんなのコード、ビジネス・ブレークスルー大学、清泉女子大学と、3つの勤務先それぞれでAIに関する議論を行ってきましたが、単なる使い方や生産性の話を超えた、倫理についての話題や、人間にとってのAIの意味を問うような本質的な会話が増えてきたと実感しています。おそらくこの傾向は来年も加速するでしょうが、2025年時点でのスナップショットとしてここに記録しておきます。

生成AIの利活用の推進

みんなのコードでは、引き続き学校教育での生成AI活用の推進に注力し、教材の提供や研修などの支援を行いました。今年は生成AIを実際の学校の授業で活用して得られた知見を、研究発表・論文の形で発信しています。また、年始にはTokyo MXや日経クロステックなどのメディアにお声がけいただく機会もありました。以前から論文は執筆していましたが、外部の方からの助言や共同研究会を行うといった活動も加わり、研究活動の幅が広がりました。

組織としては、代表が杉之原さんに交代し、早い時期からVibe Codingへの取り組みや、資格試験対策の社内勉強会を実施するなど、変化が続いています。また、コーディングエージェントのDevinの導入にも取り組み、その成果を外部の勉強会で発表しました。

とにかく「使ってみる」、最初の一歩を踏み出すという意味での「利用」は引き続き重要な要素です。しかし今後は、どのような成果が出たのか、習熟度に差が出るのか、長期的な変化はあるのかといった点に挑戦し、その成果を把握して社会に還元していくフェーズに入ったと強く実感しています。

研究発表・論文

対面・オンラインでの学生指導

今年はビジネス・ブレークスルー大学大学院での講義を担当することになり、また昨年から担当している清泉女子大学での担当講義も増えたことで、合計で200人以上の学生にAIやデータサイエンスを教えています。AIやプログラミングは変化が激しい分野ですが、新たに学ぶ人のための視点や切り口を考えるという点に、大きなやりがいを感じています。

一方で、若い学生も大学院生も、まだまだAIのメリットとリスクの双方を過小評価していると感じる場面があり、講義などではその点について問い直すようにしています。生成AIを日々使いこなしていると感じている学生でさえ、生成AIが視覚障がい者の生活にもたらす大きなメリットや、逆にAI技術が戦争に利用される可能性といった話題を紹介すると、驚く方が多いです。

講義では、単なるAIのハウツーや基礎知識にとどまらず、社会を広く見渡し、AIやテクノロジーとの関連性が注目されにくい論点や場面にも目を向けることの重要性を伝えています。その結果、学生たちが表面的な使い方を超えた、より深いテーマに関心を持つようになっていると実感しています。

担当した科目・講義

  • [BBT] ITサービス基礎
  • [BBT] AIとメタバース
  • [BBT大学院] 経営戦略の為のAIリスキリング
  • [清泉女子大学] 地球市民と社会
  • [清泉女子大学] データサイエンス入門
  • [清泉女子大学] 情報スキル3(生成AI)
  • [清泉女子大学] 情報系インターン講座

学生の関心を通じた未来の探究

今年からゼミでの活動などを清泉女子大学のNoteに投稿しています。ゼミでの活動は、常に話題になっている題材などを投げかけ、学生の興味に基づいたアレンジを見守るような形で進めています。

今の大学生は生成AIネイティブの最初の世代であり、前提知識が異なるため、社会人やシニア層に比べて生成AIの捉え方が柔軟であることにいつも驚かされます。学生の中にはGeminiのアンバサダーとして活動する学生もおり、私も刺激をもらっています。また、ChatGPTとGeminiを比較した実験や、AIの回答の質を見極める実験などは、今後なんらかの形で研究成果として発表したいと考えています。

ゼミでの活動の記事

活動履歴